5月の始めごろでしょうか、バンダイ1/144RG(リアルグレード)ガンダムmk-Ⅱのレビュー記事っぽいの書きまして、素組でも十分かっこいいよって話だったんですが、ほんのちょっとだけ手を加えたらこれがまたフォウ・ムラサメも恋に落ちるくらい素敵になりまして。
スミ入れでしまってみせる
えー、手を加えると言っても魔改造したわけでも塗装したわけでもありません。
行ったのはスミ入れと極少数のデカールを貼ったのみ。
スミ入れってのは模型表面の細い溝(凹モールド)や段差の隅部に黒や暗い色の塗料を流し込むことで、より立体的な見栄えのメリハリをつけようという手法です。
スケールモデルなんかではラッカー塗料で塗装した後にエナメル塗料などを薄く希釈したものをその部位に塗って、はみ出した部分をエナメル溶剤でふき取る、なんていう方法をとったりします。
ガンブラ用途においては、バンダイさんからスミいれふでペンなるものが販売されておりまして
GUNDAM MARKER GM20 スミ入れ ふでペン ブラック
これは通常のガンダムマーカーと違ってペン先がフェルトペンのようなやや太くて柔らかいペンです。水性でスミを入れたいところにじゃんじゃん塗ったくってふき取って使うものです。
ざっと使い方の説明ですが
例えばサンプルとして腰側面のアーマー。凹凸があったりモールドがはいっておりまして
それをなぞるようにペンで描き描きしていきます。後でふき取るので盛大にはみ出してもOKです。
ふき取り方ですが、いわゆるガンプラのHowToサイトなんかでは塗ったらすぐにティッシュや綿棒の先でふき取りましょう、と書いてあったりしますが
本当に塗りたてをふき取ろうとするとこんな風に塗料が周囲に伸びてにじんでしまいます。
なので半乾き~乾燥してからふき取るほうが楽でいいと思います。完全乾燥するとふき取るのも難儀しそうですが
激落ち君使うとかなりきれいにふき取れます。塗装した上にスミ入れだと下地の塗装も傷めてしまいますが、全くの無塗装だと逆にこんな荒っぽい方法でもあまり時間をかけずに何とかなっちゃいます。
で、作業後はこんな感じ。ちょっとふき取りすぎたかな?この辺は個人の好みで加減してみてください。
スミ入れした部分としない部分の比較その1。内側ふくらはぎ部分のモールドに対して右足はスミ入れし、左足はスミ入れしてません。
1パーツ内のモールドや段差だけでなく、グレーと白のパーツの境界部分にも施してあります。
スミ入れした部分としない部分の比較その2。右下腕はスミ入れし、左下腕はスミ入れしてません。袖近くのラインの部分は違いがわかりやすいですね。
スミ入れした部分としない部分の比較その3。作業途中ですが、右半身のみスミ入れした全身像。メリハリが左右で全く異なるのが分かると思います。
付属の武器なんかも同様の処理を施します。シールドの裏はモールド沢山&整形色白なのである意味見せ場かもしれません。
付属のデカールを貼ってみましょう
続いてデカール貼りです。前の記事でもいいましたが、デカールと言っても水転写式ではなくて、糊のついたテトロンシールです。
シールなので水転写デカールより手間かかんなくていいじゃん…と思うのですが、糊の粘着力が強くていったん貼りつけるとデカールを生かしたまま剥がすのはほぼ不可能。
ゆえに糊の接着力を一時的に殺して、位置決めしやすい方法をとらないとなかなか気に入った出来になりません。
というわけでサンプルのシールド。中央部分に比較的大きめのデカールを貼ります。
糊の接着力を殺すために、デカール貼り付け予定部分に周辺も含めて水を垂らして塗り拡げます。あ、写真ではデカール軟化剤(田宮のマークフィッターストロング)を塗ってます(ただの水よりほんの少し流れにくい)が、テトロンシールは厚みがあるので軟化の効果はほぼ期待できないですので気休め程度です。通常は水で十分だと思います。
デカールを台紙から剥がします。基本的に糊のついてる裏面は指では触りません。指紋やほこりの混入は一度ノリについてしまうと除去できないからです。この辺が水転写デカールよりめんどくさいところ。
で、剥がしたいデカールの切れ目の一部を軽く折って浮かせ、隙間からそっとデザインナイフを差し込み持ち上げます。
糊面全体が濡れるようにデカールを仮置きします。一部分でも濡れてないとそこが定着しやすくなり位置決めし難くなってしまいますので。
細めの麺棒で位置を調整し、決まったらまずデカール中央を軽く押さえ、次に中央から外に向かって水を追い出すように綿棒で「掃いて」いきます。
まだしっかり定着しているわけではないので、この時強くやりすぎるとデカールの位置がずれたりするので注意が必要です。
不要な水分をティッシュ等でふき取り、再度綿棒で全体を押さえていき、全体に定着したら完了です。
水を使うことで
- 位置決めがしやすい
- 貼るときに気泡が入らない
- ほこりが混入しにくい
と一石三鳥なわけです。小さなデカールだったら塗料皿などに水を用意して、デカールの方を水にくぐして貼るというのもアリだと思います。
透明な余白は貼る前に出来るだけナイフでカットしておくと目立たなくていい…ということを推奨している方もおり、それはそれで一理あります。ただ、丁寧に気泡抜きして全体に綺麗に定着すれば、余白もさほど気にならないんではないでしょうか。
さすがに厚みに関しては水転写デカールよりも「わかって」しまいますが、余白のテカリは想像してたほどではなかったので、(あえて別売りのデカールを使わなくても)製品のハコの中にあるものでそれなりに使えるレベルだとは思います。
まとめ
というわけでスミ入れと一部デカール(大きなマーキング3か所とメタリック系のみ)を貼ったRGガンダムmk-Ⅱ。単体で見ると「まぁこんなもんかなー」と思いますが
ただの素組(前回記事用に撮影したもの)と比較するとこんなに違うんですね。引き締まってる。
ここまで何一つ塗装していません。それでもそれなりに見えるものになるRGはゆるモデラーにはうってつけです。
付属デカールも全部で100枚を裕に超えるくらいありますが、これも必ずしもすべて貼る必要もないでしょう。特にリアルタイムでファースト~Ζ見てき世代はすべてマーキング入れると「うるさすぎ」と感じる人もいるでしょうから、スミ入れとの兼ね合いを見ながらお好みでやったらいいと思います。
やっぱりかっこいいよmk-Ⅱかっこいいよ。
んじゃまた。
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