ブログでアクセスアップを目指す人は「○ヶ月で△△万PVをゲットする××のナントカ」なんて記事をよく読むと思います。私も読んでました(参考にした記事はNAVERにも一応まとめてあったりします)。
たった1ヶ月で10万PVをたたき出す人気ブログを作るために読んでおきたいベストエントリまとめ – NAVER まとめ
その中には手法論もあり精神論もあり行動習慣的な心がけもあったりします。今回は特にその中でもユーザーがあなたのブログを訪れるときの経路そのものにスポットを当てて見てみたいと思います。
こういうことを押えておくと長期戦略も練りやすいと思いますので。
1.検索エンジン
何はなくとも検索エンジン。SEOという言葉の意味を知らなくても言葉くらいは聞いたことがあるかもしれない。あなたのブログを知らない人が始めてあなたのブログサイトにたどり着く経路は検索エンジン経由が一番多い(はず)。
SEOとはサーチエンジン最適化のことで、いかにGoogleなどの検索サイトでより上位に表示されるようになるかという手法論です。
SEOにも内部SEOと外部SEOというのがあって、内部SEOというのはもっぱら『コンテンツそのものがどう検索エンジンのアルゴリズムにどう評価されるか』ということについて追求することで、外部SEOとは『自分のサイトが他のサイトにリンクされる場合にいかに数多く、良質なサイトからのリンクを受けるか』ということについて追求することです、ざっくり言えば。
内部SEO
アフィ専門の人は商材にマッチする検索されやすいビッグワードを狙ってコンテンツ作りに励んだりし(そのためのキーワードツールなんていうものもある)ますが、普通のブロガーさんは変に文字数やキーワードの出現率、ワードの大小なんか気にしないほうがいいです。そればっかり意識して支離滅裂な文書になっては実も蓋もない。
私自身はキーワード関係は一切意識してません、それ意識すると書きたいこと書けなくなるので。それより自分の言葉で自分の考えを伝えることに意識を集中したほうがいいです(そうするだけで必要十分なキーワードは自然と出現するようになる)。
多くの人気ブログは記事に書かれたことが上っ面だけでなく、書き手の内面をともなっているものです。つまり読まれているのは記事ではなく人であると言うこと。
ならば内部SEOはまったく気にしなくて良いかというとそうでもなくて、セマンティクスくらいは気にかけた方がいいでしょう。セマンティクスとは文章構造の意味論であり、通常WebではHTMLタグをもって文章の構造に意味づけがなされます。<hn>タグは見出しであり<p>タグは段落を意味します。文書全体のヘッダーを示すのには<header>を用いるしひとかたまりの文章は<article>であらわされます。
無料ブログサービスなどでテキストだけ打ち込んだり、WISIWYGエディタでなんとなく体裁を変えたりする人も大勢いると思いますが、大枠だけでもタグ付けとセマンティクスを意識すればより検索エンジンの目に留まりやすくなります。
検索エンジンのアルゴリズムも日進月歩で進化しています。総じて平たく言えば「検索エンジンも人の目が読むように近づいている」ということです。ワードサラダでデタラメな文章をでっち上げても通用しない時代ですので、たとえヘタクソでも丁寧に作られたユニークなコンテンツのほうが有益であると判断されるのです。
外部SEO
自分のブログサイトが他のサイトから被リンクを受けられるかどうかというのは基本的に自分の手ではコントロールできません。
いわゆる「SEO業者」に依頼して被リンクを「買っ」たり、自分自身で複数サイトを立ち上げて自演リンクを作成するなどの方法もあるにはあるのですが、必ずしも効果的な方法とはいえません。リンクを張る側のサイトは数だけでなくその質も問われるからです。リンクを貼る外部サイト自体が検索エンジンに見向きもされない低質なサイトでは、そこからたくさんリンクを貼られたところで自身のブログサイトの評価にも繋がらないばかりか、スパム行為であると判断され逆効果となることさえ考えられます。
良質な被リンクを受けるには結局自分自身が良質なコンテンツを提供する以外確実な方法はありません。これには時間がかかっていい記事が一本書けたからといってすぐに人気ブログになることはなく、SNSやソーシャルブックマークを通じてジワジワと記事が拡散し、ブログサイトの認知度自体もゆっくりと浸透していきます。
地味でも止めずに続けているとそのうち大手ブログや情報サイト運営者の目に留まり、ニュースヘッドラインで記事が紹介されたり寄稿(転載)依頼が来たりします。大手で取り上げられると瞬間的にアクセスが増えたりしますが、それ以上にそういった大手サイトから得られる良質な被リンクが発生するということが大事なのです。これを繰り返すことで記事、ひいてはブログサイト自身の検索エンジンからの評価が向上し検索結果でも上位表示されやすくなるのです。
【関連記事】Google先生がウェブスパム排除のための検索アルゴリズム変更を施したそうです
2.ソーシャルネットワークサービス
ブログ記事拡散のための一番手っ取り早い方法は、記事を書くごとにツイッターやフェイスブックなどのSNSで【書いたポスト】を流してやることです。
そこそこ拡散性を高めるためにはフォロワーなリお友達なりの数がないとどうしようもないんですが、1,000も2,000も必要かというとそうでもないですね、私の感覚的には。
どこの誰だかよくわからないフォロワー5,000人よりもある程度方向性の近いフォロワー100人のほうがはるかに価値があります。自分自身のブログテーマ(あるいはノンジャンルブログでも得意とする分野)に関わる人を中心にフォローしてもらえるとベストですね。
興味の方向性がほぼ同じなのでブログ記事を読んでもらえるし、自分自身のフォロワー数が多くなくともフォロワーさんのフォロワーが多ければ記事RTでさらに拡散も期待できます。
ソーシャルボタン
ブログ記事のヘッダーなりフッターなりにソーシャルボタンが設置してあるのは昨今では当たり前のようにみかけます。
ブログが流行らないうちはシェア数が0で見た目にも不人気そうに見えるのでそれを嫌う人もいますが、ではブログ初期の立ち上げ期にはソーシャルボタンが要らないかというとそんなことはありません。むしろ初期のほうが必要です。アクセスカウンターのような単なる「数値表示機」とは違うのです。
その記事をたまたま何かのきっかけで知った人がソーシャルで拡散してくれることはしばしばあることです。拡散してくれる人のフォロワー数は万単位かもしれません。そしてそのタイミングはあなた自身では選べません。せっかく気に入ってくれたのにボタンがないばかりに拡散の機会を逸するとしたら?そのようなチャンスを逃したくなければブログ立ち上げ当初から設置しておくべきでしょう。
【関連記事】完成までたった3分!ソーシャルアイコンセットをたった1つのコードでラクラク設置できる最強サービス「忍者おまとめボタン」が登場
【書いた】ポストの数とタイミング
SNSを利用する目的はおおむね他のユーザーとコミニュケーションを図ることと思っている人はたくさんいますし実に一般的な見解だと思います。もちろん情報収集ツールとして利用している人も少なからずいますが。
まれに見かけるのがひたすら自分のブログあるいは運営サイトの宣伝を数分ごとにURL付で流し続ける人。見る側の立場になればはっきりと分かりますがああいうのは邪魔臭いですし面白くもなりません。一旦フォローしても多くの人がフォロー解除するんじゃないでしょうか。
何ごともやりすぎは禁物で自分のブログ記事の【書いたポスト】ばかり流しているようでは「この人宣伝ばかりでつまんないな」とすぐにユーザーは離れていきます。あくまで他のユーザーとのやり取りをするのがSNSの本質であり【書いたポスト】はオマケかスパイス程度に過ぎません。記事公開した直後と数時間置いて3,4回も流せば十分です。
できることなら1回くらいで留めておきたいところですが、ツイッターにしてもフェイスブックにしても時間とともにコメントが流れていくようなシステムだとたまたまそのタイミングで閲覧してないユーザーには届かないんですよね。そんなこともあって時間を置いて数回ポストするのです。
もちろん深夜の誰も見てない時間にポストしてもスルーされてしまいます。日中の勤務時間中もなかなか目に留まりにくい(ブログの分野によってはその限りではないですが)です。そう考えると朝イチ・昼直前・夕方の帰宅時間・夕食後頃などユーザーが比較的ネットに近づいている時間(またはその直前)を狙って【書いたポスト】するとより効果的でしょう。
ところで「よかったら読んでね」とか「ブログ書きました」ってURLだけ投げる人もたまーに見かけますがあれでは他のユーザーには全く意味がわかりません。FBやG+ではスニペット自動生成してくれたりしますがツイッターではまんまURLだけなので、ユーザーの気を引きたいならせめてタイトルぐらいは付しておきましょう。
3.ソーシャルブックマーク
はてなブックマークに代表されるソーシャルブックマークサービス。代表されるっていうかはてぶ。
基本的にははてぶユーザーが再度ページを参照するためにブックマークを付ける(ブラウザ依存でないのでネット環境があればどこでも確認できる)ためのサービスですが、ブックマーク数やそれに基づいた人気度・鮮度なんかもある程度わかるので、はてぶのほってんとり(人気記事の一覧)から記事を拾い読みするユーザーも大勢います。そういった意味でははてぶで取り上げられることは瞬間的なアクセス増に繋がります。
はてぶの仕組みを簡単に説明しますと
- ブックマークされた記事は自動的に何らかのカテゴリに分別される
- ブックマークされるととりあえず新着記事の一覧に載る
- 新着記事には3users(ブックマーク数が3以上)と5users(同5以上)のフィルタがデフォルトで用意されている
- おおむね20usersを超えるとカテゴリの人気記事に掲載される
- ブックマーク数が増えると総合の人気記事にも掲載される
- カテゴリで上位2つ以内、かつ総合でベスト10入りするとはてぶトップページに掲載される
ほってんとり入りするには単にブックマーク数だけでなくそれに要した時間も関わってきます。新着は時間順に掲載されすが、カテゴリ人気には短時間に多くのブックマークがつかないと掲載されません。
もともと知名度のあるブログサイトなどは新着に載ればとりあえず【あとで読む】タグを付けられてあっというまに5や10くらいブックマークがつきますが無名のブログではなかなか難しいです。はてぶ単独ではブログサイト運営者側でコントロールのしがたいところでもあります。
ものすごくおおざっぱには「週はじめ平日の午前に記事を公開するとブックマークされやすい」なんていうことも言われております。が、これも読者のユーザー層によっても差はあると思うので一概にはあてに出来ません。私のブログでいえば週後半の午後公開でも延びた記事はあります。スイーツレシピネタなんですがこれは多分若干時間に余裕のある午後に主に主婦層中心で拡散したのではないかと思っています。
要するに書いた記事に対してある程度読者層を想定し、生活パターンから記事を公開すべきベストなタイミングをある程度考る必要があるということです。ビジネスネタはやはり週初め午前が強いでしょうし、ITテクニカル系は週初めの雑多な仕事が終わったあと、月曜午後イチ~火曜あたりが狙い目かもしれません。
また人気記事入りした後の上位表示狙いは他記事との競争にもなりますので、いわゆるネタかぶりだとやっぱり伸びにくいですし、同じカテゴリでビッグニュース(例えばコンピュータ・ITカテゴリではiPhone5発表とかWindows8レビューとか)があるときはカテゴリ上位を狙うのも相当苦しいはずです。
こうした「周りの様子をうかがいつつ」という側面も多分にあるのでブログ初心者にいきなりはてぶほってんとり入りを目指すのはオススメできませんが、当たればカンフル剤的なパワーはハンパないのである程度記事を書くコツがわかってきた段階ではてぶ狙いの記事を書いて見るのもいい勉強になると思います。
ちなみにはてぶで表示されるのはタイトルとわずかのスニペット(多くは記事の冒頭)ですのでこの辺でいかにユーザーの目を引くかということにも気をはらってみるといいでしょう。もちろんサムネイル画像が表示されることを考えて、テキストメインの記事でもアイキャッチ入れておくというのも常套手段です。
【関連記事】はてぶなど縁遠いブログが急にはてぶられてわかった記事拡散の11の過程 | 56docブログ
4.RSS
たまたまブログを訪れたユーザーに運良く気に入ってもらえると、GoogleリーダーやLivedoorリーダーなどいわゆる「RSSリーダー」に登録してくれたりします。
RSSリーダーは記事単位のブックマークと違い、ブログサイトそのものを登録するものなので新記事を公開するとリーダーを開いたときに自動的に配信される仕組みです。記事公開ごとの拡散と言う意味ではRSSリーダーの登録者増が一番効率的かもしれません。
ただこれもブログ立ち上げの初動ではなかなか増やしにくく、ある程度記事数のボリュームが出てからでないとRSS登録されることはあまりないでしょう。
だいたいRSS登録に至る経緯は、検索なりソーシャルからの誘導があって記事にたどり着き「そういえばこのブログ別の記事でも見たな。面白そうな記事多いからRSS登録しとくか」というパターンが圧倒的に多く一見さんがいきなり登録というのはまれなことです。その心理を考えるならば、ある程度記事のテーマを絞って集中的に書く時期があってもいいかもしれません。
先に述べた通りRSSのような自動配信システムは確実に読者に記事の公開を知らせることができますので安定したアクセス数の維持に繋がります。ソーシャルボタンの項で言ったのと同じくこれも登録されるタイミングは読めないので、RSS登録ボタンなどはブログ立ち上げ時からファーストビューで目に付きやすい位置に設置しておくといいでしょう。
【関連記事】RSS購読数なんて気にするなって!(チラッチラッ
関連記事書いた頃は一桁だった当ブログのGoogleリーダー登録者数もようやく3桁になろうかというところまで来ました。ありがとうございます。アクセス解析見るとLivedoorリーダーからの流入もそこそこあるようなので少しは安定したアクセスになってきたかなーという今日この頃です。
5.関連記事
純然たる「アクセス増」という意味ではないですが、一見さんをファンに繋げる方法として「関連記事」の掲載ははずせないところです。
記事書いたら自分で関連記事へのリンクを挿入してもいいですし、ブログパーツやガジェットでも関連記事を自動挿入してくれるものがありますのでそういったものを利用しても良いですね。
【関連記事】3分で出来る!関連記事を表示するウィジェット「LinkWithin」がおさまりの良いスタイルで超絶気に入った!
関連記事をクリックしてくれる人はその後もリピーターとなってくれる確率も高く(少なくともあなたのブログに興味を示している)それをきっかけにRSS登録をしてくれる人もいるかもしれません。
手動で入れるのは若干手間ではありますが、本文中の関連箇所に直接入れておくと読者側も参照しやすいです(今回の記事でもそうしています)。
まとめ
ここに上げたアクセス導線はそれ単独で考えるよりも総合的に考えるべきです。初動からはてぶでヒット記事狙って書こうにもある程度経験がないと難しいでしょうし、仮に当たってもあとがなかなか続かない。ベース読者を増やすためにはRSS登録されることを考えねばならないし、ソーシャルだけでの拡散も独力ではある程度限界というか頭打ちがあります。
ブログなんてちょっとやればすぐアクセス稼げるさ、と考えてる人もいるようですがそんなに簡単なもんでもないです(アクセスアップ系記事を読んで出来る気になっている人に多い)。
これは私の場合であってあくまで一例なんですが、コツコツ記事を書き溜めつつ都度ソーシャルにポスト、ある程度拡散されるとソーシャルもやってるはてぶユーザーがブクマしてくれる。何度かそういったソーシャルブックマークに顔を出すとRSS登録者が徐々に増えたり気に入った記事を紹介してくれる大手サイトなんかが現れたり…被リンクが増えると比例的に検索エンジンでのページ評価もあがるのか、検索クエリ経由の流入も増えていきます。いわゆるバイラルループという状態はこんな感じだと思います。
そういったことが相互に作用しあって徐々にアクセス規模が大きくなってくるのです。一年前は月に数百もPVがなかった当ブログですが、最近では無更新でも日に2,000PVくらいのアクセスはあるようです。
そんなわけでいつもの繰り返しになっちゃいますがオリジナルのコンテンツを下手でもいいから地道に書き続ける、細々とでも止めないでソーシャルでポストし続けるということがとても大事です。チャンスは必ずめぐってきます。ぜんぜん難しいことじゃないんですけど成果出るまで時間かかるからみんな止めちゃうんですよね…
んじゃまた。
【追記】ブログランキングのことについては一切触れていませんが、ここであえて取り上げなかったことからその効果についてはお察しいただければ…と思います。
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