使う?使わない?無料ブログサービスのメリット・デメリット

ブログ技術

無料ブログ大手FC2がGoogle八分(記事がインデックスされず検索結果に表示されない)で大変なことになっている、という話題が昨日(2012年11月27日)あたりからチラホラ聞こえてきています。

ホームページを作る人のネタ帳さんみたいに全然影響受けてない(「ネタ帳」でググると相変わらず1位に表示されます)ところもあるようですが、この辺のことを受けて無料ブログの利点欠点などを再確認してみましょうかと。

選択肢を限定しないために特性を知る

FC2の件に関しては説明を省きますので以下のリンクを参照。

今、FC2ブログがヤバイらしい・・・ – NAVER まとめ

FC2が完全終了?Google八部を食らったと話題に | キャリア | マイナビニュース

これに関してわかった!ブログのかん吉(@kankichi)さんが以下のように警鐘を鳴らしています。

知っておいて欲しい、無料ブログを更新し続けるリスク

ここに書いてあることはしごくまっとうなことで、長く安定したブログ運営を続けたいと思ったらサーバーを借りて独自ドメイン+CMS(WordPressやMovableTypeなど)で構築するのがリスクが最小です。プロ・ブロガー本
でも同じようなことを書いてます。

とはいえサーバー借りて独自ドメイン取得してDNS設定してCMSもインストールしてテンプレート自分で探してもちろん記事も書いて…となるとちょっと初めてブログやろうという人(今挙げたことが「なんのこっちゃ?」という人)にとってはハードルが高すぎますよね。無料ブログには無料ブログなりの利点もありますし。

ですから私としてはこれからブログはじめる人にはまずは無料ブログを利用してみるのはまだ当面はアリなんじゃないかな、と思ってます。

無料ブログの利点を挙げるとすると

  • メールアドレスひとつあれば始められる
  • さしあたって初期投資が不要
  • 既成のデザインテンプレートが豊富
  • 記事投稿画面のインターフェースがワープロライク
  • 各ブログサービス毎の新着記事やランキング・カテゴライズなどで記事やブログサイトが露出されやすい
  • サービスのドメインの強さ
  • あらかじめ用意されたブログパーツを選べる

こんなとこでしょうか。

デザインのことなんか全然わからんけどとにかく書きたいことだけは山ほどある、という場合には手っ取り早くはじめられるわけです。ですから記事を書き溜めつつHTMLやCSSをちょっとづつ覚えて、既成テンプレートを自分流に改造していくという「自分の知識習得速度でのブログ運営」ということも可能なわけです。初めから完璧に立派なブログを作れる人もそう居ないはずです。

一方で今回のようにデメリットやリスクもあります。

  • 無料ブログの多くは広告の自動挿入が行われる
  • スクリプトの使用が禁止または制限をされている場合がある
  • サービス側から提供のサブドメインを使用しているとFC2の件のように自分に非がなくともある日突然ふっ飛ばされたりする
  • サブドメイン利用ゆえの読者から見た印象・信用の低さ
  • カスタマイズ性はそのサービスからの提供によるものに依存
  • 用意されたデータ置き場の領域が一般的にかなり小さい

他にもあると思いますがパッと思いつくのがこんな感じです。コーディングが出来てドメイン・サーバー環境の用意もある程度自分で調べてできるユーザーにとっては敢えて無料ブログを選択するメリットはあまりなさそうです(ゆえにかん吉さんの言うような結論になる)。

では初心者はどうすれば良いのか。私は無料ブログサービスを利用するにしても最低限独自ドメインだけはとっておくべきだと考えます。

FC2の件は主にドメインに基づくGoogle八分の様なので独自ドメインを取得しておけば今回のような被害にはあわずに済みます。

私が利用している忍者ブログでも過去に

全サービス閲覧不可というありえない障害の忍者さんには困ったものだ

こんな障害がありまして。この時は当ブログも一時閲覧できない状態になりました(独自ドメインですがDNSがCNAMEで忍者側に依存していたため)。

ただこうした場合でもバックアップデータがあれば最悪別のサーバー・CMSなりサービスなりに移行、DNSの再設定(CNAMEからAへ)をしてしまえば最低限の閲覧環境は回復できるわけです。

かつドメインは変わらないので読者にも不便はかけない、まとめてインデックス削除の被害にもあわない、重複インデックスにもならない、というわけです。移行作業となるともちろん常日頃のバックアップは必要ですし相応の手間はかかりますが、まったく回復不能という状態だけは避けられます。

というわけで、リスクはそれなりにありつつも無料ブログを利用する価値がまったくなくなったかというとそうでもないはず。独自環境を構築するための勉強をサボっちゃダメでしょうが、スタートしたばかりのユーザーさんは無料ブログのリスク面ばかり見てあまり恐れすぎなくてもいいんじゃないでしょうか。それでブログ文化が尻つぼみになっても面白くないですしね。

なお独自ドメインの取得については当ブログでも過去に

初めて独自ドメインでウェブサイトを運営するときに覚えておくべき基本事項

ブログの独自ドメイン運用開始で行ったことの備忘録

このような記事を書いてますのであわせて読んでいただけるといろいろ安心かと思います。

メジャーな無料ブログの仕様比較

参考までに比較的メジャーな無料ブログの仕様について簡単にまとめておきます(2012年11月現在の情報)。このサイトからピックアップしてますが一部現状と違うものは修正。

FC2BLOG

容量:1GB、HTML直接編集:可、CSS直接編集:可、スクリプト設置:可、独自ドメイン:有料オプション、記事インポート:可、記事エクスポート:可、アフィリエイト:可

SeesaaBlog

容量:100MB、HTML直接編集:可、CSS直接編集:可、スクリプト設置:可、独自ドメイン:可、記事インポート:可、記事エクスポート:可、アフィリエイト:可

livedoorブログ

容量:2.1GB、HTML直接編集:ヘッダー・フッターのみ、CSS直接編集:可、スクリプト設置:可、独自ドメイン:有料オプション、記事インポート:可、記事エクスポート:有料オプション、アフィリエイト:可

Blogger

容量:1GB、HTML直接編集:可、CSS直接編集:可、スクリプト設置:可、独自ドメイン:可、記事インポート:可、記事エクスポート:有料オプション、アフィリエイト:不明

アメーバ・ブログ

容量:2GB、HTML直接編集:不可、CSS直接編集:可、スクリプト設置:サイドバーのブログパーツのみ、独自ドメイン:不可、記事インポート:新規登録時のみ、記事エクスポート:不可、アフィリエイト:不可(スクリプトを利用しないもののみ可)

gooブログ

容量:3GB、HTML直接編集:不可、CSS直接編集:可、スクリプト設置:不可、独自ドメイン:不可、記事インポート:可、記事エクスポート:有料オプション、アフィリエイト:有料オプション

忍者ブログ

容量:500MB、HTML直接編集:可、CSS直接編集:可、スクリプト設置:可、独自ドメイン:可、記事インポート:可、記事エクスポート:可、アフィリエイト:可

まとめ

と、この記事書いてる間に

FC2ブログが Google インデックスから削除? 28日時点で問題は解消::SEM R (#SEMR)

というような情報も流れてきました。結局FC2全体がGoogle八分になったわけではない?とはいえ実際こういうことが起こったのでリスクは常にゼロではないですね。

初心者ユーザーは先々の独自環境への移行も視野に入れつつ、無料ブログサービスに独自ドメイン被せてスタートするのが初期の負担も少なくかつリスクも低めにはじめられるんじゃないでしょうか。そうすると自ずと使うべきサービス(記事エクスポートが出来て独自ドメインが使えてコーディングを自由に行える…)も絞られてくるはずです。参考になれば。

んじゃまた。

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