100人いれば100通りのブログの書き方というものがあって自由でいいのかもしれない。しかしユーザーに検索でたまたま見つけたブログサイトを再び訪れようという気にさせるには、それなりのセオリーのようなものがあるのではないでしょうか。
あ、ちなみに即効性のあるアクセスアップではありません、念のため。
1.見出しは見出しとして機能しているか
長文をひたすらよむというのは多くの人にとって大変苦痛です。ブログを読む人の中には長文だとザッとスクロールして概要を掴みたいという人も多いのです。
文書のパートをうまく分割し、書いてあることの趣旨それなりにわかる程度には見出しを入れてあげる必要があります。
そして見出しが見出しとわかるようにフォントサイズや行間、背景やボーダーを適切に設定すべきです。
たったそれだけでその記事に興味を持ってもらえたとしたら、今それを読む時間がない人もブックマークしておいてあとで読もうという気になるというものです。
2.本文の字は本当に読みやすいか
文字のサイズは小さすぎませんか?全体のデザインに対するバランスもあるので一概に言えませんが、おおむね12pt以下のフォントは読者に多大な苦痛を与えます。
同様に文字のピッチや行送りの間隔にも気をはらっていますか?文字や行間が詰まりすぎているとそれだけで読む気を失せさえます。
無料ブログを使うことは決して悪くはありません。しかし既成のテンプレをそのまま使って読みにくい字のままだとしたら…たとえ良い内容が書いてあったとしても読むことが苦痛であれば読者はそのまま去ってしまうのです。
3.背景で本文を殺していないか
背景色と文字色のバランス。コントラストが近すぎて文字が目立たない、あるいはコントラストが強すぎて目が疲れる。
もしくは背景にパターンを入れてしまったせいで文字の判読性が著しく悪くなる。そういうブログを時々見かけます。
ビジュアルデザインは人の印象を左右しますから全くの無装飾では人の目を惹きつけないという面もありますが、派手な装飾で色んなものを目立たせようとした挙句、結果的に本文が沈んでしまっているようでは本末転倒です。
あなたがいつも読むブログ、よく観察してみましょう。真っ白な背景に真っ黒な文字(あるいはその正反対)というのは有りそうでなかなかないはず。背景に柄があってもそれはかなり控えめなものでしょう。
デザインのことがわからなくても、良い手本を観察してそれを真似ることはできるはず。「学ぶ」とは「真似(まね)ぶ」ということでもあるのです。
4.画像や図表を活用しているか
言葉で使えることが難しいものは迷わずに図や写真、表を使って表現しましょう。単語の羅列では伝えられないものもイラストやフローではよくわかる、というのも経験として皆さんよく知っているはずです。
文書を書くのが得意な人であっても、それだけで表現したいことの100%全てを伝えるのはなかなか難しいことです。まして物書きが不慣れであるというならば図表を使わないという手はありません。
それを用意するには手間もかかりますが、見た瞬間に伝えたいことの8割が伝わるというそれだけの力が図表にはあるのです。
5.箇条書きを活用しているか
文書が冗長になる時は箇条書きを有効に使いましょう。特に、話の中に出てくるポイントとなる項目が4つ以上あるときには。
その上で各項目について小見出しを設けて個別に説明するだけであなたの話は10倍わかりやすくなります。
上の画像や図表もそうですが、「わかりやすい」というだけで再びそのブログを読もうと思うユーザーはとても多いのです。
6.どんなジャンルの記事があるのか一目でわかるか
ブログ記事のカテゴライズは適切な量で、かつそれがカテゴリの分類であることが一目で分かるようになっていますか?
1つのブログで20も30もカテゴリがあるとそれだけで散漫な印象になってしまいます。かつカテゴリページへのジャンプが目立たないサイドバーからしかできない場合には特に。
できれば多少強引でも10以下のカテゴリにまとめてページヘッダー近くにカテゴリリストが表示されていると読者にとってはわかりやすいことこの上ないでしょう。
検索経由からの流入読者は特に関連情報を探したがります。関連する内容のものが一目でわかり、リンクをクリックできる様になっているだけでサイト内の巡回率も全然変わってくるのです。
記事末に関連記事のウィジェットを採用している人も多いですが、基本的なアクセシビリティを改善することもPV/UUを向上させる上で重要な事柄なのです。
7.広告の表示は適切か
ブログサイトで収益を上げようという人はいきおい広告を目立つようにしたり、逆に誤クリック誘導のため本文との差異がわからないよう強引に馴染ませてしようとしまいがちです。
あなたの記事を読んでもらって「あぁ、これ面白かったな、役に立ったな」と思われる前に広告をクリックしてもらって(そしてそれで収益が上がったとしても)も長い目で見ればそれは常連の読者さんを一人逃したことにほかならないのです。
特にブログを立ち上げて間もない頃は、変に収益を上げようなどとは考えずまずは本文に集中してもらうことを考えましょう。目先の1クリックより1人の読者から得られる信頼というものを大切に。その読者がいずれまた別の読者を呼んでくれるのですから。
8.無駄なブログパーツはないか
本文を読んでもらうためには無駄なものはできる限り排除しましょう。良くあるデフォルトのブログパーツには「カレンダー」「月間アーカイブ」「古い順の記事リスト」「(ブログサービスデフォルトの)プロフィール欄」などといったものが有ります。
あなたがよほど有名人でもない限り日付を追って別の記事が読まれるなどということはまずありえません。また記事の数がそれほど多くない時期にアーカイブ系のパーツを読者が利用することもほとんどないでしょう。
無駄なパーツは読者の意識を散漫にさせ、集中力の低下を引き起こします。要らないものを省くことによって本来読んで欲しい内容に集中してもらい、それを評価してもらうことのほうがずっと重要なのです。
9.暗く寂しい印象になってないか
ブログサイト全体の配色は「健全」ですか?真っ暗な背景だったり、彩度が低くどんよりと重い色や寒色ばかりになっていたり。
私もデザイナーではないのでこの辺はいつも凄く難しいと思っていますが、訪れて暗い、寂しい印象のサイトはそれだけで読者のテンションを下げてしまいます。「気持ちよくないサイト」は足が遠のいてしまうものです。
暖色でビビット、派手ならそれで良いというわけでは決してないでしょうが、少なくともネガティブな印象を持たれるようなデザインでは人を惹きつけることは難しいでしょうね。
10.スクロール量が多すぎないか
記事一覧のページに本文全部載せて、しかもそれが5記事も6記事も続くブログをたまに見かけます。私はそれを一番下までスクロールすることはまずありません。ホイールをクルクルし続けたり、スクロールバーをカチカチクリックするだけでストレスになるのです。
見出しの項目にも書きましたが人はまず話の概要を知りたいのです。興味が沸いたところはだまってクリックされてちゃんと続きが読まれるのです。
ゆえに一覧ページは上手な要約をして、できるだけ数多くの記事数を掲載できるようにすべきです。そしてスクロールというストレスから読者を解放してあげるべきです。
同様に本文があまりに長くなるページならば最初に目次をつけて見出し毎にジャンプできるような配慮をするのも時には必要でしょう。
スクロールやページ内リンクに限らずページネーション・カテゴライズもそうですが、やはり使い勝手のいいブログはまた次の記事も読んでみようかという気になるものです。
11.ターゲット読者の顔が見えているか
あなたが書いた記事がいったい誰に向けたものなのかハッキリしていますか?
専門分野であれ初心者向けの内容なのに、解説も無しに専門用語ばかり羅列していませんか。
女性をターゲットにしているのに「だ・である」の言い切り型の文書で全く馴染めない印象になっていないですか。
ビジネスマン向けの内容なのに顔文字やwを多用して砕けすぎた表現になっていないですか。
ブログがアウトプットである以上、誰かに伝わって初めて価値を持ちます。ですからどんなユーザーを対象にその記事を書いているのか、どう書けば受け入れられやすいのかと常に考えることが必要なのです。
とても単純で当たり前のことですが「好かれる」文書であるということがブログのリピータを増やす上では外せないことです。それは単に「迎合する」ことともちょっと違います。
あなたらしく、かつ読者に受け入れられやすい文書であるために、日々(会ったことのない)読者の顔を思い浮かべ、より伝わるものになるよう日々改善していくスキルこそがブロガーにとってなにより大事なのではないでしょうか。
まとめ
こうして書いてみて私自身100%出来ているわけではありませんが、それでもパッと見で気付かないような微妙なデザインの変更や、文書の推敲・書き直しはわりと頻繁にやったりしています。
読まれるブログであるということは結局最後のターゲティングと「好かれる」に集約されるわけで、突き詰めると逆に猛烈なアンチを生み出すこともままありますがそれでもブログの成長を考えるならば常に意識すべきことでしょう。
コンテンツは中身が大事なでありオリジナルであるべきのは大前提であって、さらにそこから頭一つ抜きんでるためには日々のこうした改善の積み重ねが大事だと思うのですがいかがでしょうか。
少なくともあまりに「たった○○で××PV云々~」といった記事をひたすら読んで勉強した気になったつもりでいるのは卒業したいところです。
んじゃまた。
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