長距離走の苦手な小学生が気持ちよく走れるために実践したこと

スポーツ

先日地元町内のジョギングフェスティバルというイベントがありまして我が家の娘(小学6年生)も参加をいたしました。学校行事に組み込まれているので全員参加です。

なおかつ町外からは陸上やってる子や娘と同じくクロスカントリースキーやってて、大会でよく顔を合わせる子たちも参加してました。

娘はあくまでクロスカントリースキーメインで、夏場のマラソンはそこに向けたトレーニング的な位置づけで考えてますが、まがりなりにも大会ということなのでそこそこ目標は設定しています。で、結果が出ましたのでその辺りから今後に向けて考えたことなどをメモっておきたいと思います。

参加状況と結果など

小学6年生女子の部は距離3.0kmで行われました。今回に限らずだいたいどこのマラソン大会も2~3kmと、同じような距離を走ります。

同部出走数は町内学校行事(2校)での参加が41名、町外から参加が14名でそのうち陸上またはクロスカントリースキーのアスリート系が8名。

娘の順位には同部6位、タイムが13:35でした。5位より上位は町外アスリート勢でした。

学校の練習で3,4回ほど走ってその時がだいたい14:00~14:30くらいのタイムだったと聞いてますが、学校付近の本番とは違うコースだったので距離的にピッタリイコールだったかどうかはちょっとわかりません。個人練習で本番コース走った時もだいたいそれくらいだったのでそうそう大外れではないと思います。

3年生くらいまでは全然走れなくて校内同学年でも平均以下の走力しかなかった子が、よくこんだけ走れるようになったもんです…と、遠い目のごろどくさん。

1位の選手は11:20ほどでしたが、この選手は陸上やってる子でコンディションのいい時には普通に10:30くらいで走ってこれる(つまり1km4分を余裕で切れる)子ですので完全に別格です。2位の子も同じ陸上少年団で通常コンディションなら1km4分切るくらいの走力のある子です。

雨天だったのでみな結構ずぶ濡れで気温も低く体温もあっという間に下がる感じ。なので全体的にタイムは各自ベストよりもかなり遅めでした。そのような状況下を考えると本人的にはかなりいい走りが出来たと思います。うん、良かった。現状のベストじゃないですかね。

目標は順位かタイムか

今回に限ったことではないですけど、いつもレース(スキーもマラソンも)の結果見て間違いなく言えるのは「練習でやっていることを練習でやっている通りに本番でもできる子は強い」、ということです。

順位は相手のいることなのでその時々(各人の参加不参加だったり、スキーだとコースの得意不得意)で、それなりに変動します。変動はあるけれど、やっぱりタイムはコンスタントに出せるんですよね、強い子は。

レースである以上、基本的に結果にはこだわるべきだと思いますが、勝った負けただけを結果とみてしまうと、そういった波に一喜一憂してモチベーション上がらないし長続きしないです。考えたところで他人の走りはこちらじゃコントロールできないですし。

ですから目標はあくまでタイム。順位はオマケみたいなもんだと考えた方がレース中も他の選手に惑わされず自分の走りに集中できるんじゃないかなーと思います。

走る苦しさを練習量でしのぐ

誰でもある程度以上の距離を走ってみりゃわかることですが、レースで走るという行為そのものは根本的に「苦しい」ことです。

速い選手はもしかして苦しくないんじゃないかと思ってる人もいるかもしれませんが、競技ランナーでも苦しいもんはやっぱり苦しいです。

大会前日にホンダ陸上競技部の上野・前田両選手、それと永井コーチが子供向けに講習会をやってくれまして、その中で「マラソンで走るのは楽しいですか、苦しいですか?」という質問があったんですね。

で「ん~、楽しいこともあるけど、やっぱり基本的には苦しいです。特に(レース)後半は死ぬほど苦しいこともよあります」と言う回答。「楽に、早く走れるハック」というものはないんです。

なので肉体的な苦しさは練習量で慣れるしかありません。私は(ことあるごとに言ってますが)「努力」とか「がんばる」というのがキライですがこればかりはしょうがない。量がものをいうこともやっぱりあります。

それを踏まえたうえで、逆に「現状の走力で苦しくなく走り続けるスピード」というのが誰にもあって(もちろんこれには個人差がある)、さてそこからどうやってスピードを上げようかとか、タイムを縮めようか、って話になるわけです。

朝ジョグで慣らす

ということで、娘は雪解け後は毎朝ちょっとジョギングやってます。これは「苦しさに対する慣れ」の部分ですね。朝ジョグは何年か前からやってますが今年はクロカンの友達も一緒に走ってます。

クロカン少年団の練習も週2くらいでやってて、その中でそこそこの距離ランニングもやってるんですがやっぱりそれだけだと「慣れ」という意味ではやや不足感否めないです。

ちなみに朝ジョグは私も一緒に走ってますがなにぶんオッサンなのでついていけません。ゆっくり走ってます。もしくは距離縮めてます。走ったおかげで死期が何日か何か月かくらい先延ばしになればラッキーかなーくらいに思ってます。友達の父さんは若いので子どもたちについてってます。若いって素晴らしい。

朝ジョグの距離はその日の体調に合わせて長かったり短かったりしますが、だいたい1.5~2.0kmくらいは毎日走ってます。その中で走れそうなときは時々3.0km織り交ぜて行って、ある程度本番距離を走る感覚を覚えていきます。毎日3.0kmは走りません。

その中で、今年はただ漫然と走るのではなく、インターバル走とはちょっと違うんですが短い(1.5~2.0km)中でもやや緩急つけてみました。

電柱2本は早く走って、次の2本は呼吸を整える走り、次2本はまた早く(以下繰り返し)…みたいな。これだけで劇的な効果があったとは思いませんが、本人が自分の限界連続スピードがどの辺にあるのか自覚するには役に立ったんじゃないかと思います。

タイムは一応計測しますが、時間そのものは重要視してません。どちらかというと本人の「今日は気持ちよく走れたかどうか」とタイムが比例してるかどうかの確認のためだけですね。

あと今年は例年と違って友達と一緒なので、おしゃべりしつつも走る前のストレッチや準備走(もも上げとか横向きとかターンとかいろいろ)にじっくり時間をかけて入念にできました。一人で毎日ルーティーンやってると嫌になるやつ。走るのも含めて、こういうのがかなり気楽にできたのが良かったと思います。

走ってる時もお互いそこそこのスピードで牽制?しあうので、一人でいやいや走ってだらけることがなかったのも良かったと思います。私と娘だけだとダラダラ走りになったときに、つい口に出して注意してしまうので…

「慣れ」以外で何とかできそうなのでやってみたこと

努力と根性が大嫌いな私なので、今年は走力向上のために本買ってみたりググってみたりしてよさそうなものは取り入れてみました。

どれも先に書いたように短期的に劇的な効果が出るようなハックではありません。あくまで数か月のスパンで基礎的な体力と技術をちょっとずつ向上させよう、という試みです。

緩急走

前記のインターバル走もどき、です。一定距離目いっぱい走って、一定距離ジョグして…の繰り返しがインターバル走。200m毎とか400m毎とかで交互繰り返すのが一般的見たいです。四肢と心臓目いっぱい動かすことでトップスピードを向上させる効果があるようです。

【参考】インターバルトレーニング – Wikipedia

が、娘の場合はトップレベルの選手と数秒を競うようなところにいないしそれが目標でもないので、自分の限界走力を探るため、それと短いながらもまずは正しいフォームを維持する意識づけのためにやってみました。

そもそもインターバル走は負荷が大きいトレーニングなので、成長過程の子供にガンガンやらせるにはちょっと向かない、もしくは距離や回数を考えて制限しながらやらないと危ないトレーニングな気がします。短期的には早くなるんでしょうけどねぇ。

走り方を撮影して自分で確認する

これは以前から見ていて気になっていたことなんですが走っているときのフォームについて。

口で説明してもピンとこないみたいだったので、何度か走り方をiPhoneで撮影して本人に見てもらい、そのあと早く走れる子の姿勢と比べてもらいました。これで良いフォームと悪いフォームの違いはイメージできたようです。具体的には

  1. 顎が出て背中が丸まっている
  2. 肘が曲がりすぎ、腕振り幅が小さい
  3. 脚が前に出ず歩幅が小さい
  4. 全体に上下動が大きい
  5. 左右の揺れも大きい

全般的に力みすぎて四肢の動きが小さく、地面を蹴ろうとしすぎて上下に跳ねてものすごい疲れるけど推進力になってない、ってとこでしょうか。息も結構すぐ上がります。そこで次のようなことを意識してみます。

  1. 上体はまっすぐ保ち、腰を曲げずにごくわずかに重心を前に傾ける
  2. 肘の曲げ角は90度かそれよりちょっと広いくらい
  3. こぶしは握らず力を抜く
  4. 腕振りは肩を中心に回すのではなく肘を引くだけ
  5. 後ろ脚は蹴ろうとせずそっと抜くだけ
  6. 前脚はしっかり出すけど着地は降ろすだけ

1番目は背筋(体幹)伸ばして直立してみて、ちょっとずつつま先の方に体重移動すると倒れそうになるでしょ?そんな感じのイメージです。前傾しつつもおへそに紐がついてて、それを引っ張られるのをイメージすると背筋は曲がりにくいと思います。

2~4で上下動解消しつつ腕振りの前後幅を広げます。腕を振ろうとすると肩まで一緒に挙がったり下がったりするので、あくまで腕は「肩からぶら下がってるだけ」で肘を後ろに引くことを意識して前後運動に変えていきます。

引ききった肘は勝手に前に出るので前振りはあまり考えません。そうすると上半身は腰を中心にやや旋回する動きになると思います。これで腕振りのエネルギーがしっかり足から地面まで伝わります。

5,6は脚の動きです。推進力は前傾と上半身の動きで稼ぐので脚で変にエネルギーを消費しないようにします。前に足を出すときは前傾で倒れるのを支える感じで自然に広くしていきます。

後ろ脚は「地面に足がついているときだけ上半身の推進力が地面に伝わればいい」だけなので、足が地面から離れた後の空振りは不要、前脚出すのに繋げるため速やかに抜きます。接地中に押し込むのはおしりと太ももの裏の筋肉です。膝下から足にかけては力を入れません。ただ力を伝えるだけです。

前脚をより前に出そうとすると太ももと膝が自然と上がるので、後ろ脚抜いたときに踵も上がっているように見えますが、それは「結果的にそう見える」だけで足裏で地面を蹴るのとは全く逆の考えです。

表現が難しいんですが、頭の中では「進んでいく上半身に腕脚の振りを合わせていく」って言えばいいんですかね?

練習ではまずは腕だけの動きとか、脚だけ意識するとかで結構じっくり繰り返して走ってみて、最後に総合的なフォームに持っていきます。やることが多いので一度に全部変えるのはちょっとムズいと思います。

一通りの動きができるようになって実際長い距離走ってみたら、最初のうちは良いフォームで走れるんですが、しばらくするとまた背中が曲がってくるんですね。これはどういうことかというと、体幹ができてないってことなんです。腹筋・背筋-おしり-裏ももで姿勢を維持しきれていない、ということ。

ここまでの流れを整理すると

  • 力いっぱい走ってもスピードが上がらない、疲れる
  • 消費したエネルギーはできるだけ推進力に変えたい
  • 大きな推進力を得るにはフォームを変える
  • フォームを維持して走り続けるには体幹が必要
  • あっ体幹の筋肉足りてない←イマココ

となります。

目的を考えた筋トレとストレッチ

今年はたまたま書店の立ち読みで良書に出会い、これを手に入れまして


どんどん走れる体になる!青山剛のスイッチ・ランニング

なぜ基本の姿勢にこだわるべきかはこれにも書いており

  • 腕振りのエネルギーを足に伝えることで推進力に変える
  • 推進力はおしりと太ももで
  • 自然な動きで推進力がだせるときはつま先で地面を蹴る必要はない
  • それを恒常的に行うために体幹大事だよ

ということです。はい、前項で考えた通りのことがここでも書かれています。もちろん本人にこれを読んでもらってます。私が読んだことを伝えて「知る」のと自分で読んでみて、自分のやってみたことと重ね合わせて「納得する」のでは全然違うと思うので。

やるべきことがわかったのであとは実行するだけです。

やってることはまず本書に載ってる体幹屈伸・伸身や立ち腕振り、腰回りのツイストジャンプなどいずれも10種ほどの筋トレメニューを各10回ずつとか。それぐらいの量なので毎日やっても苦にならないと思います。

さらにストレッチについても10種ほど掲載されてますのでこれも合わせて。本書のいいところは

どこの筋肉を鍛えているのか、あるいはどの関節の可動範囲を広げようとしているのかグラフィカルに示されていて明確にわかるところですね。児童・生徒向けの本ではないのですが子供にもすごく理解しやすいと思います。

そのほかに一般的な腹筋・背筋・腕立てもやってますが1日に各30回を1セットと、これもあまり多くありません。できなければ最初は20回とか10回でもいいと思います。あと関節や筋肉が痛いときは普通にトレーニング休みます。故障を抱えては本末転倒ですので。

量は「ずいぶん楽にできるようになったなー、負荷足りないかなー」と思ったときに初めて増やせばいいでしょう。筋肉は使わないと衰える(娘は昨年腕を骨折して経験済み!)ので、筋力が維持できる+長い期間でちょっと筋肉付いたかなー?くらいで。どのみち今日やったからと言って明日明後日すぐに力がつくものでもないので、ガンガン鍛えることよりも毎日続けられることを考えた方がいいんじゃないかと思います。

あとやってみてわかりましたがストレッチも大事ですね。可動範囲が狭いといくら大きな腕脚の動きをしようとしてもどうしても力んで不自然な動きになりがち。頑張ってるつもりが逆にフォームを崩すことになります。

腕振りは腕を振るんじゃなく肘を後ろに引くだけ、脚は抜いて前に置くだけ。可動範囲広がるだけで、これだけの動作がかなり自然とできるようになります。

吸う前に吐く

呼吸法ですが世間一般で言われている通りのことです。まずはしっかり吐くこと。肺はスポイトと同じで吐ききって萎んだら勝手に膨らもうとします。膨らめば空気が入ってきます。

練習中は伴走してて、ヒュッヒュッと吸うだけの過呼吸になりそうになったところで「息吐けてる?」と声をかけます。ここで一時的にスピードが落ちてもいいのでしっかり呼吸を戻す練習をしました。緩急走やると早い部分の終わりでだいたい過呼吸になるのでその辺りが声掛けポイントになりました。

繰り返しこれやってると、おのずと「過呼吸にならない限界」スピードがわかるので、自分の基本ペースが出来上がります。

波紋の師範は「呼吸だけ鍛えれば自然と筋肉もパワーも鍛えられる」と言いました。「呼吸だけ」というのはアレですが、呼吸で筋肉が鍛えられるのはあながちウソではないと思います。しっかり吐くためには腹筋で横隔膜動かさないとならないですからね。

腹減った、ごはん、ごはん!

娘はどちらかというとガリヒョロな方です。脂肪少ないですが筋肉も少ないです。強いアスリートは内臓も強いってよく言いますよね。

増田明美かマツコの番組で言ってましたけど有森裕子はめちゃめちゃ量喰う(喰える)らしいです。Qちゃんは有森さんほどではないけど、みんなが食べ終わったチキンの骨をもらってパキパキ折って、髄を吸いまくってたとかなんとか。

うちの娘は三食きちんと食べる習慣は見についてますが、一膳飯でやはり食べる量がちょっと少ないかなー、と。

急に食べる量を増やすのも無理な話なので、とりあえずお茶碗のご飯の量はそのままで、おかずをどの品もあと1,2口ずつ多く食べることにしてみました。品数は今まで通りで特別お肉だけ多くとか魚だけ多くとか野菜だけ多くとかにはしてません。

ただ週一でレバーとかひじきとか、鉄分多めのものは入れるようにしてます。酸素を運ぶ赤血球の原料のひとつですね。赤血球を作るには鉄分のほかにたんぱく質も必要です。

レバーの鉄分はヘム鉄と言ってそのままでも比較的体に吸収されやすく、また合わせて摂るべきたんぱく質もそれなりに含んでます。

ほうれん草やひじきなど植物性のものに含まれる鉄分は非ヘム鉄と言ってそのままではヘム鉄に比べると体に取り入れにくいそうです。なのでそれを助けるビタミンCが多いもの(パプリカは多いらしい、ピーマンも)と、動物性たんぱく質、特に赤身の獣肉や魚肉を合わせて食べる良いらしいのでそれを組み合わせるようにしています。

なお、同じ動物性たんぱく質でも、鶏卵や牛乳・乳製品には鉄分吸収を助ける効果はほとんど認められないらしいので注意。

【参考】ヘム鉄とは | ヘム鉄 | 機能食品 | 製品紹介 | ILS株式会社

【参考】» 鉄|栄養素の説明|栄養療法~薬だけに頼らない根本治療をめざす、心と身体に優しい治療法。|オーソモレキュラー.jp

【参考】貧血改善に必要な栄養素(3) -鉄の吸収をUPさせる栄養素-

有酸素運動をすると、人の体は基本的に赤血球を増やそうとする働きがあるのですが(よってアスリートが高地トレーニングなどで走り込むことには「慣れ」以上に酸素循環量を増やすことに対して根性論以外のちゃんとした意味がある)、一方で長距離走のような足裏を使う運動をするとその衝撃で足裏血管内で赤血球が破壊されます。そういった理由で消費されやすい赤血球を構成するのに必要な鉄分とたんぱく質はある程度定期的に補給するようにしています。

レース前のアップは結構ガッツリやっていい

今回のジョグフェスの前に5月中旬にも別のレース(2.2kmクロスカントリー走)にもに出たんですけどね。個人参加だったんで他の陸上少年団と一緒にアップさせてもらいまして。

ストレッチと準備走は普通にやりますが、本番コース1周ジョグして、そのあとそこそこスピード出してもう1周とかしました。感覚的には8割以上のスピードで走ってたと思います。

ちょっとレース前に走りすぎかなーと思ったんですけど、娘も意外と気持ちよく(嫌な苦しさなく)走り切れたみたいでタイムも良かったです。今回のレースも雨天でしたが前レース踏まえてしっかり走りました。

よく言われることですが、短距離を無酸素で走る状態の体と長距離を有酸素で走る状態の体は切り替わるのに時間がかかります。ですから心臓ドキドキ息ハァハァ言うぐらいまでしっかりアップして有酸素長距離モードに切り替えた方が、レース本番では楽に走れるんです。

特にさほど長くない距離の場合はスタート直後さっさとデットポイントを出してしまって、そのあとしっかり自分の本来のペースで走れた方がタイムに反映されますね。3kmや5km程度では、アップしないと体の状態切り替わる前にレース終わってしまいますから…

叱らず教える?一緒に考える?

私もそうですが娘も基本的にメンタル豆腐です。打席に立っている中田翔が目をしばしばさせているときと同じくらい豆腐です。

低学年のときは結構厳しく言って走らせたりもしましたが、いろいろ考えすぎて走れなくなるしスキーの時も滑れなくなったのでガミガミいうのはやめました。走るのは結局親じゃなくて娘本人だし。

そのかわりここまで書いたようにいろいろ調べたり実際に体験したり比べたりして本人が考えるヒントは与えるようにしてます。基本聞かれたことにだけ答えるようにしてわからんものは一緒に考えるか調べるかします。

実際に取り入れてみたことは本人がやってみてどう感じたか、続けるかどうかとか、今日走る距離はどれくらいにするかとか、今年は基本的に本人に任せてます。先に書いた通り毎日レースと同じだけ走らなくてもいいことにしてます。

基本フォームを維持することがどれくらい大事か本人もわかったみたいなので、練習中に「今どんなフォームになっているか(良いフォームか悪いフォームか)」だけは横から見てて言うようにしてます。悪いときだけ指摘するのではなく良いときには良く走れてる、と伝えます。良い状態をしっかり体で覚えるためです。褒めて伸ばす、というのとはちょっと違います。

自主性を重んじるのが一般論として正しいとは思わないです。実際ダメ出されて燃えるタイプの子も一定割合でいると思いますので。ようはその子にあった指導なり助言ができるかどうかってことでしょう。ただ経験的にはスポーツがそれほど得意でない子にハードなのぶち込んでもあまり効果は見込めないかと。

このあとやってみたいこと

そんな感じで4月中くらいから2か月半ほどこんな感じでやってみて、結果は冒頭に書いた通りです。これからも故障しない程度にちょっとずつできることを増やして、秋くらいにもう3kmのタイムが30秒か1分縮んでいれば万々歳ではないでしょうか。

夏場は期間限定で水泳少年団が結成されるので、その活動の間はジョグは走力維持程度のつもりで控え目に。

その後は週1、2くらいでペース走。やるやらないは本人次第ですけどね。

【参考】ビルドアップ走とペース走/マラソン・ランニングにお役立ち|エクシオマラソン

ペース走とは

「ペース走」とは、一定のペースで走り続けるトレーニングのことです。それにより持久力が向上します。また、大会などの際、その雰囲気にのまれてペースを乱してしまうランナーがいますが、ペースの感覚を体に覚えさせるこのトレーニングにを行えば、そういったことも防げます。

ビルドアップ走とは

「ビルドアップ」は「身体を鍛え上げる」という意味です。まずは会話を交わしながら走れる程度のゆっくりとしたペースで走り始め、少しずつスピードを上げていきましょう。そうすると心肺機能や筋力が向上し、後半までスタミナを保つことが出来るようになります。また、「ビルドアップ走」はスピードアップのトレーニングにもなります。

上限アップを目指すのがビルドアップ走、時間と距離感覚を覚えるのがペース走練習です。「練習でやっていることを練習でやっている通りに本番でもできる」ことがまずは重要ですのでビルドアップ走の前にまずはペース走でしょう。小学生や中学生は刻々と伸長も体重も変わり続けるのでペース走をやるだけでも十分に意味があると思います。

ちなみにクロスカントリースキーで失速するのは完全にこのペースを乱した時だと思って間違いないと思います。夏の間のトレーニングはあくまで冬に向けたものです。本格的な滑走技術の練習は冬にしかできないので、夏場はしっかりと基礎体力と持久力を付けるということで。

まとめ

3km13分30秒というのは、コンディションにもよりますが小学6年生にとって遅くはないけどものすごい速いタイムでもありません。実際に娘ができたように、走るのが苦手な子でも練習方法を考れば何とかなるレベルです。

上手くいかない部分を克服してタイム向上することを一度経験すれば、さらに上のトレーニングをしようという本人の意欲にもつながるでしょう。

ひたすら過酷な練習でもなかなかタイムが上がらないときは、基本の部分を見直すことも必要だと思います。

ここで書いたことはあくまで一例なので万人向けではありませんが、指導者なり親なりが個々の子どものクセや特徴、心の状態をつかんで良い指導ができるきっかけになればと思い書いてみました。

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