スキー板を選ぶときにチェックしたい6つのポイント:そろそろシーズンインにつき

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先日、そろそろシーズンインということで娘のスキー板を買いに行きまして。かれこれ5年くらいは毎年5,6回くらいはゲレンデ連れてってそこそこ滑れるんですけどスキー自体が誰かのおさがりだったりオークションの中古だったりしましてなんとなんと始めての新品です。

で、あらためてスキー板購入するときに確認すべきポイントなんかを書き出して見ましたので参考にどうぞ。

1.全長

昔のスキーは身長+10cmが適正、なんて時代もありましたが現在主流のカービングスキーでは身長よりやや短いくらいのものを選ぶのが一般的といわれています。

長いほど直進安定性は増し、停止時も接雪長が長い分ブレーキが効きやすいですがその分ターンの半径は大回りになりがちでショートターンは難しいかもしれません。短ければ板のコントロールがしやすくターンは容易になりますが、直進時の安定性とトップスピードは若干犠牲になります。

2.サイドカーブ

カービングスキーではスキー側面は円弧カーブを描く形になっています。サイドカーブ値はこの半径の大きさ(メートル単位)を指していて、大きいほどカーブが緩く直線に近づき小さいほどカーブがきつくなります。

カービングスキーではこのカーブエッジが雪面にささりこんでターンをするので、ショートーターン派の人はサイドカーブ値の小さい(カーブのきつい)ものを選ぶといいでしょう。

大きなターンでゆったり滑りたい人は逆にサイドカーブ値の大きい(カーブの緩い)もののほうがいいですね。相対的なことですがカーブ値の大きいものの方が直進安定性も高いでしょう。

3.トップ/センター/テール幅

スキー板の幅です。トップは板先端、テールは後端、センターは板中央(概ねブーツ装着位置)の幅を指します。トップ/テールとセンターとの幅の差はサイドカーブの大きさと全長から二次的に決まります。

幅全体が広ければその分接雪面の圧力は下がりますのでパウダースノー・深雪を滑るときは幅広のほうが沈みにくくなります。

逆に幅が狭いほうがエッジを立てて雪面から板が傾斜したときの立ち上がりは小さくなりますので圧雪面では板は暴れにくくなります。

4.1/2重量

板1枚(片足分)の重量(場合によってはビンディング重量も含む)です。

もちろん軽ければ軽いほどスキーのコントロールに必要な力は相対的に少なくて済みます。が、軽くて丈夫な素材が使用されていれば当然その分価格に反映されるわけで…

また重量が大きいほど慣性は当然大きく働きますから安定性の面であえて重いほうがいい、という人もいたりします。この辺は好みもありますね。

5.フレックス

板のしなり(たわみ)やすさです。軟らかければ当然雪面にフィットしやすく小回りが効くのですが、雪面の凹凸の影響や高速時に板先端・後端がバタつきやすくもなります。

また硬いほど板を踏み込んだときの応答がゆっくりなので大回りのゆったりとしたスタイルで滑るときは若干硬めのほうがいいかもしれません。

実際にしなり具合を確認するには板後端を床につけ先端を片手で支え、もう片手で板中央を押してみるとわかります。数値的にわかりにくいので何種類かの板を実際に押してみて感覚で比較するとわかりやすいと思います。

6.トーション

板のねじれやすさです。カービングスキーではエッジのカーブを雪面に沿わせてターンするのが王道…と言われることもありますが、往年のスキーヤーは板をずらしてターンするほうがしっくり来るとか、カービングスキーになれないうちのあの「足を持っていかれる感覚」がなじめないという人もいるでしょう。

ねじれやすい板のほうが滑走時にずらしやすいのでこの辺は多分に好みが影響すると思います。

板のねじれはフレックスと異なり店頭現物ではなかなか確認しがたいです。「弱」とか「強」とか表記があるとそれが目安になると思いますが表記がなければショップの店員さんに聞くのが間違いないとお見ます。

まとめ

個別のスペックはここに書いた通りなのですがなにより全体のバランスが重要なので一ポイントだけに目を奪われないことが大事です。あと概論ですので同じスペックの板でも全然違うスタイルの滑り方をする人もいれば、達人クラスになると板スペックに関係なく自分のスタイルで滑れたりするんですが、それはまぁよほど上達してからの話ということで。

今使っている板のスペックがわかっていれば、それと比べて自分の好みに近づけるのにはどうすれば良いか…というポイントが次の板を買うときにだいたい見えてきます。

はじめて板を購入する人はそういった「自分の基準値」がないので板選びもなかなか難しいですね。ショップで「よくわかんないのでとりあえず初心者向けください!」というのもいいんですが、いきなりかわずにゲレンデでレンタルスキー借りてスペックと滑走フィーリングを確認して、購入時に反映させる…というのも利巧な方法かもしれません。

ちなみにそれも出来ないという場合のためにざっくり初心者向けの設定を考えるとどうすれば良いかといいますと…ようするに「スキー板が自分のコントロール下にある」様にすればいいのです。初心者のつまづきの大半は思ったようにスピードと姿勢を制御できないところが問題なんですね。ですから

  • 全長は短め
  • サイドカーブ値大きめ(カーブが緩い)
  • 板幅狭め
  • 重量はできるだけ軽いもの
  • やわらかくしなり・ねじれやすい

といった板が私からのオススメで、まずは平らな圧雪面で練習を開始すれば大失敗は上達も早いんじゃないでしょうか。

特にボーゲンから始めようというときは少なからずターン時のズレを発生させながら滑らざるを得ないので最初からカーブのきついものは選ばないほうが良いかもしれません(最近の大人向けの指導ではボーゲンなしでいきなりパラレルから教えることもあるかもしれないけど)。

んじゃまた。

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