先日、人生初のヒラメをゲットして上機嫌なごろどくさんですどうも。いわゆるソゲサイズですけどね。
暑くなる前の、いろんな魚種が狙える良いシーズンですけども、秋の鮭釣りシーズンに向けた準備も切羽詰まる前に今のうちからぼちぼち進めていっております。
昨シーズンまでは浮きルアー一辺倒だったので、今期はフカセもブッコミもできる準備をしておこうかと思っており作業をしている最中ですが、今回は「アキアジの浮きフカセ釣り」用フロートを作ってみたのでその解説などをしてみたいと思います。
自作の基本方針など
以前に浮きルアー用のフロート自作の話でも言いましたが、鮭釣り用品はとにかく高い!
ただの発泡スチロールに「鮭釣り」って書いただけで数百円とかリーダー込みで1,000円近くとか。浮きフカセ用だと飛ばしのためのオモリ内蔵なのでもっと高いです。構造なんて大したもんじゃないのにねぇ。
そこで目を付けたのがダイソーの「ロケット天秤」(という名称の、いわゆるジェット天秤)。サイズは10号から25号くらいまで5号きざみのラインナップです。
皆さんが普段使ってるアキアジロッドだと10号=37.5gくらいにしておけば問題なくキャストできるはず。浮きルアーでも30g~45gくらいのスプーン使うの一般的でしょ?
ですのでこのロケット天秤10号をベースに発泡フロートを合体してく方向で考えました。
このロケット天秤は羽根のキャップ部分が凹凸ではまってるだけなので引っ張ったら簡単に外れます。なのでいったんばらしてこの間に300mm120円前後で買える発泡フロートφ18をハメていくことにしましょう。
のちほど浮力テストで分かりますが、10号だと使用する発泡フロートは1個当たりφ18、150mmでちょうどいいです。1本の材料から2個分取れますね。
ロケット天秤が100円、フロートが60円くらいで、その他中通しチューブも使いますが10円か20円程度の長さしか使わないから、1個のフカセフロート代がなんと200円くらいで済んでしまいます。もう既製品なんて買わないですよね?
ロケット天秤の採寸
分解したロケット天秤の間にフロートを挟んでいくので、はめ込み部分の採寸をしておきましょう。はめ込み部分の外径は
約12mm。オモリ本体の最外径は
約17mm。フロートにφ18mm使うのはここから決めてます。もちろん2mmや4mmくらいの段差ができてもテーパーつけてなじませれば何の問題もないので、長さと浮力をお好みになるよう別なサイズで作ることも可能です。ここではこのままφ18mmを使って作業を勧めますね。
引き続き採寸です。はめ込み部分の長さは
17mmほど。よって、これらの径と長さに合わせ、オモリと接合する法は穴を、キャップと接合する法は差し込みを作ればいいということですね。
加工方法
とりあえず天秤としての鋼線は今は不要ですので
先端のアイをペンチで伸ばしてオモリ本体とキャップだけにします。結構太めの鋼線なので切るよりも伸ばす方が全然楽です。
次に300mmの発泡フロートを半分の150mmに切断します。このときカッターを入れるところにガイドとして
このようにテープなどを撒いておくと切り口がヨレヨレにならず、簡単に綺麗な切断面が得られます。
ね?ちなみにカッターは新しい歯を使ってくださいね。
そして方端にオモリをはめ込むための、すり鉢状のくぼみを作っていきます。
最初はデザインナイフやカッターなのでおおざっぱに真ん中を切り取り
このように内部に作業スペースを用意します。この段階ではまだ
オモリのはめ込み部全部は入らないですね。これで現物を時々合わせながら
棒ヤスリですり鉢の中を広げていきます。最初に言うの忘れましたが、発泡フロートには硬質と軟質の2種類が売ってますが今回は軟質使ってます。
軟質でもヤスリでゴリゴリ削れるので心配ないですからね。最終的に
おさまりの良いとこまで穴を広げられればオーケーです。無理して押し込むと発泡は割れるので現物合わせるときは優しく行ってください。
次に他端の加工です。今度はキャップに差し込む部分を削るので
このように外径を削っていきます。最初はカッターで荒取りしてから平ヤスリで徐々に径を細めつつテーパーを付けていきます。
こちらもこんな感じでときどき現物あてがって確認しながら作業を勧めましょう。上手くはまるサイズになったら
中通しチューブをキャップ・フロート・オモリの順で通します。使用しているチューブは内径1mmのものなので外径は1.2mmくらいになると思いますが、これなら穴の方を無加工で通していけますよ。
あとはこれらを接着していきます。使用する接着剤は強度的に安心な2液式のエポキシ接着剤です。ダイソーでも売ってます。
ダイソーのものは速乾性ですが可使時間はさほどシビアでもないし15分~20分もあれば仮硬化するのでとても使い易くておススメです。
接着剤を塗るのは
発泡のキャップ側、それとオモリのはめ込み部です。要するに凸側の表面てことです。あんまりたっぷり塗り過ぎてもはみ出たのがタレますが足りないよりはマシです。
気持ち多めかなー?くらいで
こんな感じでほんのちょとはみ出すくらいに調整で切ればベスト、あとは仮硬化まで触らないように置いておきます。
はい、硬化したらチューブの余長をカットして完成!
発泡部分はお好きにマジック等で着色を…ということなんですが、浮きルアーのフロートの時は黒く塗りましょう、なんて言ってましたが、実は発泡の整形色のままが環境色反射していちばん目立たないのではないかと思う今日この頃。その辺は色々考え方があるとは思いますが。
計量と浮力チェック
完成したフカセフロートの重量は
39g…ほぼ40gといったところ。重量的なところでキャストするのには問題なさそうです。
次に風呂場での浮力チェック。真水(つーかぬるま湯ですけど)で
ちょうどな根が飛び出してます。これで十分ですが、初めて作ったので一応塩水でもチェック。3%食塩水でも
+1~2mmの飛出しということでいいとこに収まったんじゃないでしょうか。
真水の時より気持ち多めの飛出しですね。
まとめ
発泡フロートの先端にナツメオモリ付けてフカセウキを作るのは割と有名(?)で私もいくつか作ってタックルボックスに入れてありますし、書籍「鮭・鱒・平目」でも
さらに巨大な羽根付きバージョンの作り方が、超遠投用として紹介されてます。
基本的にやってることは同じなんですが、ロケット天秤ベースで簡易な羽根もあり、飛行安定性を高めたうえで安く簡単に作れないかなー、と考えた結果思った以上にすぐ作れてしまいましたね。
今回はとりあえず芯の部分を中通しのままとしていますが、このまま中通し飛ばしウキとして使ってもいいでしょうし、0.5mmくらいのステンレス線通してスナップ繋ぎにしてもいいでしょう。
浮力は結構ギリです。アキアジフカセ釣り用としてはこれでいいと思います。タコベフックもギリ沈むくらいの浮力に調整するでしょうから実質沈降力はあまり発生しないので。
それ以外の用途として、もっと重い仕掛けを繋ぎたいときは系を太くするか長さをあとちょっと伸ばす等で対応可能でしょうし、あと逆に「沈むけど底で寝ころばないオモリ=根掛り回避率高いオモリ」というのも作れます。っていうか作りました。こないだのカレイの釣果はまさにそれ使ったんですけど。
そんなことでいろいろと応用可能性の高いロケット天秤改造フカセフロートの作り方でした。良かったら試してみてくださいねー。んじゃまたー。
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