令和2年度担当業務、検定は玉虫色の解決を見たごろどくですどうも。例年通り持ち越しで宿題はありますが、とりあえずひと段落です。
先日増毛にサビキ&エサ釣り行ってきました。大チカ5、手のひらカレイ2、30UPカジカと釣果も微妙に玉虫色。大チカ爆釣は次回に期待。
さてダイソーの100円ルアーネタです。カラーチューンです。前もやったけど今度はホロ貼ったり塗料塗ったりではないです。
手間はかかるけど、その分効果もタダのカラーチューン以上と期待できるものですよ。
金属素地を活かした輝くルアーを作りたい
一般的な塗装や貼物では再現できないようなオーロラカラーって言うんですかね?金属光沢がありつつ、見る角度によって色彩が変わるやつ、あれをやってみたかったんですよ。
んで色々ググってみたら、ネイル関係で使う「ミラーパウダー」なるものをプラモデルの手法へ転用してオーロラカラーを表現してるものがありまして、プラモで出来るんならルアーでも出来るだろう、と。
ミラーパウダーとは
ミラーパウダーというのはネイルの表面に擦り付け、多色光沢を与える魔法の粉です。
魔法の粉っつっても百均でも売ってるんですよ。キャンドゥでもダイソーでも似たような品物はあるらしいんですが、今回使ったのはセリアのもの。
セリアのものは2色入りで100円。#1~#3までの3セットがあります。その他に同じようなものですがユニコーンパウダーってのもあります。
コーティングにはミラーパウダーの他に「ノーワイプトップコート」と「ベースアンドトップコート」が必要です。
今回買ってこの記事で使用しているのは
ミラーパウダーの#2のセットで、緑~赤系統と紫~青系統がセットになったものです。
パウダーそのものの色と定着後の色はまたちょっと違うんで、買うときはちょっと気を付けた方が良いです。
コートジェルの違い
作業にはコートジェルを2種類用意しています。いずれも紫外線(UV)硬化型のジェルネイルであることは同じで、どちらもセリアで買えます。
何が違うかって言うと、一般的に紫外線硬化樹脂は硬化後も表面だけはヌルヌルが残りがちなのですが、「ノーワイプトップコート」はそれがありません。表面までカチカチに硬化します。ただし、粘度がかなり低く膜厚はかなり薄めになります。
つまり膜厚がつかない分、圧倒的に作業性が良い、ということ。
一方、「ベースアンドトップコート」のほうはわりとドロッとした感じで一度に厚膜形成ができますが、先ほど言った表面のヌルヌル感が残ります。よって、硬化後に専用の拭き取り、除光液または薄め液等でふきふきしてあげる必要があります。
最外面のコーティングとしての性能はこちらが圧倒的に上です。
これらの特性の違いを踏まえて使い分けをします。この辺は元々のネイルでの用途でも同様です。
ミラーパウダーを載せる前は「ノーワイプ~」の方で膜を作り、その表面にパウダーを定着、その上を厚膜の「ベースアンドトップ~」で保護する、という形です。
下地の処理
処理するネタに使っているのはダイソーの新メタルジグ、塗装を落としたものです。
下地処理前の塗装の落とし方についてはこちらで書いてますので参考にどうぞ。
いわゆる「玉虫色」表現を強調したいときは下地色を黒にした方が良いです。が、今回はメタルジグの塗装であり、金属のフラッシング感を活かしたいので地金に直接コートを行っていきます。
メタルジグの表面にある大きなアバタやバリなどは、金ヤスリで軽く当たって落としておきます。
その後、耐水ペーパーの600番・800番・1000番・1200番・1500番と順次粒度を下げながら表面を研磨していきます。
最後は模型用コンパウンド(金属ピカールがあるならそれでも良いでしょう)で仕上げ、鏡面手前くらいの感じまで素地を整えます。
終わったらラッカー薄め液等で脱脂洗浄を行います。なお鉛は比較的速やかに表面の酸化が進むため、1日くらい裸で放っておくとやや黒ずんできます。
できれば素地調整後は速やかに次の工程に進むと良いでしょう。
ちなみに、あえて黒地にするときは、塗布するマニキュアや塗料の付着(喰いつき)を良くするため、600番~800番くらいで止めておくと良いかと思います。
コーティング本番
まずは「ノーワイプトップコート」でコーティング素地を作ります。
サラサラっと塗り広げて
UV-LED等で硬化します。もちろん太陽光が期待できる季節は防塵の上、露天硬化も可です。
硬化した膜の上に「ミラーパウダー」を擦り込むように塗布していきます。
こういったパウダー類を擦り込む専用のパッドも百均のネイルコーナーに置いてますが、メラミンスポンジ(激落ちくんみたいなやつね)の細切りでも十分使えます。
ってか表面に微細な凹凸を作りながらパウダーを定着させるには、メラミンスポンジの方が向いてる気がします。
全面に塗布し終わったら、余分な粉を筆や刷毛で払い落し、「ベースアンドトップコート」を塗布して紫外線硬化を行います。最後に表面のヌルヌルをふき取り液でお掃除したら完成です。
仕上がりなど
金属色ベースなので彩度は低めですがこんな感じ。写真の上側2つがが紫-青系、下側2つが緑-赤系のパウダーでコートしたもの。
1枚目の写真が一方向からの光源が強い場合(写真上方から)で、
2枚目のこちらは、環境光もある程度期待できる場合です。
魚から見てルアーが上方の離れた位置にある場合、つまり太陽・ルアー・魚の眼、の並びの時、魚からは比較的よくルアーの輪郭が認識できつつ、フラッシングでアピールできると思います。
また、比較的近距離で環境光反射をする場合には色彩感が強く出るのではないでしょうか。
写真ではあんまりイメージ湧きにくいと思うので一応ようつべに動画もうpしておきました。
サクラマスが好む色彩とは
このシーズン、北海道近海でのジギングターゲットと言えばアメマス、そしてサクラマスです。
最近読んだこの記事によれば
サクラマスは紫外線に近い紫色、そしていわゆるチャートリュースカラーと言われる緑~黄色前後の波長に反応を示すようです。反応を示すからと言って釣れるとは限らないのですが…
今回選んだ色調は一応この話を参考に決めております。
その他の色や黒ベースもどんな感じになるか知りたいので、そのうち試作して紹介できればお思っています。
「マジョーラ」は実は商標登録されている
「マジョーラ」は日ペさんの登録商標らしいです。知らんかった。
ラテン語の「マジア(魔法)」と「オーロラ」を組み合わせた造語なんですって。
一般名称としてはなんと言えばいいんでしょ。オーロラカラー?玉虫色?玉虫色はなんか印象良くないですねぇ…多層光沢ってのもなんかちょっと違うし。うーんむずい。誰か良い一般名称考えてください。っていうかたぶん私が知らんだけで本当はもうあるんでしょうから教えてくださいまし。
まとめ
一応誰も(ルアービルディング界隈では)まだやってなさそうな手法のつもりで紹介してみました。
昔書いた
こんなんで様々なカラーを試してみましたけど、単に色相変えて塗り分けただけではバリエーションに限りがあるな、と。んでたどり着いたのが今回のような方法です。
トップコート複数回で厚み出せたら、ウレタンコートとかも要らんくなるし一石二鳥です。ウレタンだって何度どぶ漬けしようが割れるときは割れますし、その辺はある程度「メタルジグは消耗品」という割り切りは必要かなと思いますし。
バリエーション的には背だけ黒ベースとかベリー(腹)だけ白色ベースとか、ストライプ地の上にコートととか、そういうのもあり得ると思います。
やり始めたばかりなので釣果に結び付くかどうかわからないですが、今年こそこいつでサクラマスゲットしたいと思っております。んじゃまたー。
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