アキアジ(鮭)釣りシーズン真っ盛りですが皆さんいかがお過ごしですか?全然釣りに行けてないごろどくですどうも。
漁の方は例年より水温が高いせいか今一つ芳しくないようですが、今年度の漁獲予想自体は昨年よりずっといいのでこれからに期待ですね。
ということで、10月以降何度か行ければ、という予定のごろどくさん、昨シーズン実績で安定感のある(オレ調べ)塩〆サンマ餌を作りました。
簡単そうに見えて、爆釣するためには実は作り方にポイントのある塩〆サンマ、今回はその辺のお話をしたいと思います。
サンマ餌の何が良いのか
鮭釣りでサンマ餌ってどちらかというとマイナーな方だと思います。カットカツオとか赤いかの方がメジャーですよね。もしくは着色むき身エビとか。
餌のもちで言えばイカが圧倒的だし、見た目のアピールで言えばサンマはカツオ皮のテカリに敵いません。鮭の食性にマッチしてるのは甲殻類だし。
ではサンマの何が良いのか?
ズバリ、「におい」です。
遡上鮭はエサは喰わないと言われていますが、サンマの切り身にだけは劇的に反応を見せて食いつく、なんて資料もあります。
サーモンミュージアム(鮭のバーチャル博物館)|マルハニチロ株式会社株式会社
この水槽でシロザケが捕食する場面を見ることはカラフトマスと比べると圧倒的に少ない。ところが、サンマの切り身をエサとして投入した際、これまで全くエサを無視していたシロザケがサンマの切り身に猛然と襲い掛かったこともある。何故だが分からないが、シロザケはサンマの切り身が好きなようだ。
これ、投げ込んだ瞬間なので、見た目で判断しているわけではないんだと思うんですよ。
じゃ生サンマの切り身で釣ればいいじゃん…と思うかもしれません。が、しかし、やったことがある人は分かると思いますけど、身が圧倒的に弱すぎるんです。何だったらキャストの勢いでも切れて飛んでいくくらい。
ですから、塩〆してカッチカチにしつつ、その過程で生サンマのにおい(風味)を消さない、皮目の光も損なわないというのが、塩〆サンマ餌を作る重要なポイントとなります。
その辺踏まえて、以下順次説明していきます。
決して水洗いし「ない」
まず生サンマを買ってきます。解凍ものはダメではないですが、できれば生のものを。理由は後述。3枚おろし済みのものは絶対ダメ。
で、肝心の、サンマの「におい」を消さないために全工程を通じて一番大事なことは決して水洗いしない、ということ。
作り終えるまでただの一滴も水をかけてはなりません。水と一緒に「におい」も取れていってしまいますからね。
作業途中で手と包丁が汚れても、手と包丁だけ洗って水気をふき取ってから作業を再開してください。
内臓は取ら「ない」
買ってきたサンマはとりあえず3枚におろします。
魚捌くとつい内臓を取りたくなってしまいますが、決して捨ててないけません。塩〆時にも身と一緒に混ぜこんでおいてください。
もちろん切って出てきた血も洗い流しちゃダメですよ!
サンマの発臭源は8割は血と内臓だと思っていいです。それぐらい大事なことです。
最初は新聞に包ま「ない」
塩〆サンマ餌の作り方で良く紹介されているのは、サンマに塩振って新聞紙又はペットシートなどにくるんで脱水、という方法があります。
私の作り方も同様なんですが、最初の一回は3枚におろした時点でどっぷり塩をかけて一次脱水をします。一番大量に水が出るのはこの最初の脱水です。
なのでトレイのまま両面食塩で包んで1、2時間放置し、ざる等にあけて水切りします。塩の量はケチらずに、身が見えなくなるほどたっぷり、です。
これによって新聞交換の回数を減らし時短することが可能となります。
その後塩を追加し新聞に包みます。この時点でもまだ3枚おろしのままです。表面積を減らさないため、身が重ならないように注意。
おもりを載せて一晩放置。塩分も十分かつ一次脱水もしているなので、この時期なら常温でもまず腐敗しません。
ちなみに私は古新聞の束を2つか3つのっけます。もちろん重ければ重いほど水分の抜けは良いです。
ある程度〆るまで小さく切ら「ない」
一晩まったら開封し、この時点で切り身にしていきます。
なぜ一度締めてから切るかというと生のままだと皮がとても破けやすいからです。魚類の身餌は見た目のアピールポイントが皮しかありませんので、大事に、大事に。
塩で〆た後の皮はある程度身との密着もよく、切りやすくなっているはずです。
よく切れる包丁を使うことは言うまでもありません…よね?切れない包丁でゴシゴシするのはアウトです。
切る形状は自由といえば自由なんですが、斜めにカットして若干長めにしておくのが良いかと思われます。幅は15mmを目安に。
チョン掛けでふわふわ漂わすこともできますし、縫い刺しにしてエサ取りにやられにくくすることもできますので、ケースバイケースで使いやすくなるんじゃないでしょうか。
使った塩は捨て「ない」
切り身にしたらさらに塩を足して全体にまぶし、再び新聞紙で包んで加重放置。目安としては一昼夜ほど。
これで餌としてはほぼ完成です。
ここまでの工程で使用した塩は、切り身のカットなどのときは一時的に横に避けておきますが、決して捨ててはなりません。
結晶として残っている塩は褐色に色がついていることからも分かる通り、「におい」もふんだんに残しているからです。
脱水によってロスしていく分を追加していく感じで工程を重ねることにより、より臭気のある餌となるわけです。
出来上がった餌は密封容器に1使用回分ずつ分けてパッキングしていきます。ダイソーの4つ100円+税とかのがお手頃です。7、8cm角で深さ2~3cmくらいのものがありますので。
パッキングのときも塩は捨てません!容器底にたっぷり使用済みの塩を敷き、その上に身餌を取りやすいように並べていきます。
側面から見ると塩の座布団に餌が乗っかっているような感じです。
臭気も徐々に揮発しますから、こうして無駄のないように使っていきます。
なおこの容器でこの入れ方をすると、サンマ(小)~(中)くらいのものをちょうど1尾分、20切れ+αくらい入れることができます。
今回はトップ写真のように3尾分なので3パック出来ました。
冷凍し「ない」
こうして完成した餌は冷暗所または冷蔵庫等で保管します。
途中で書いた通り脱水して十分な塩分があれば冷凍しなくても腐敗はほとんどしないと思っていいでしょう。
なぜ冷凍が好ましくないかというと、わずかに残った身の水分が凍結してしまうと、解凍時に凍結していた部分が「す」になってエサ持ちが悪くなるからです。
最近の解凍サンマは冷凍技術も向上しているでしょうから、昔ほどひどいフニャフニャのものはなだろう…とはいえ、できるだけ生サンマから作りたい、と最初に書いたのは同様の理由があるからです。
あと1投で釣れるか釣れないか、粘りが明暗を分けることがあることは、鮭釣りをする皆さんならよくご存じでしょう。
まとめ
鮭釣り用の身餌にニンニクで「におい」を付けることはよくやられていることです。
ただどうせ「におい」で釣るならサンマ自身の「におい」が活きる方がより自然であり、良い反応が得られるもの、と信じて私はこの餌づくりをしています。
また3枚おろし後の初期脱水をしっかりやることで新聞包み・荷重の回数を劇的に減らすことができます。
今回のこの方法なら新聞包みトータル2回、2昼夜あれば完成までたどり着けます。4回も5回も新聞を変える必要はないんですよね。
また、パッキングで下敷きにした塩、釣行後も捨てないでください。次回の塩〆サンマを作るときにまた使いまわして良いんです。っていうかぜひ使いまわしてください。
どんどん臭気が付いて、自分だけの秘伝の餌になっていきますから。塩だけの状態なら冷凍庫で長期保管もOKです。
そんな感じでタックルも準備できたし、餌もできたので週末いざ釣行!…と思ってるんですけど、なんか台風近づいてるとかなんとか。
また週明け台風通り過ぎた後が釣れるんだろうなぁ。まぁサラリーマンだし平日お仕事だから仕方がないんですけどね。
出来れば今年も釣果報告記事1回くらいは書きたいもんです(複数回釣れても1回しか書かないけど)。
んじゃまたー。
コメント